投資用語

バイアウトファンド

Buyout fund

バイアウトファンドとは、投資家から集めた資金で企業の経営権を取得し、企業価値を高めてリターンをあげることを目的としたファンドを意味します。経営権を得るために議決権の過半数に相当する株式取得することが通常で、実務的には発行済株式の100%(又は会社法上の特別決議要件を満たす3分の2以上)を取得することが一般的です。

 

バイアウトファンドの場合、1つのファンドの投資対象は通常5~10社程度に限定され、ファンド運営会社が投資先企業の経営に参画して企業価値向上に向けた支援を行うことが多くなります。また、買収原資として銀行等の金融機関から融資を受けるため、投資先はビジネスモデルが確立しており、投資期間にローンの返済原資となるキャッシュフローを確実に生み出せる成熟企業が中心となります。その意味で、アーリーステージのハイリスクな企業に広く分散投資し、そのうちの一部から生ずる大きなリターンでファンド全体のパフォーマンスをカバーするベンチャーキャピタルとは投資方針が大きく異なることになります。